JaSST'13東海SIG(8)
JaSST'13東海SIG(7)からの続きです。
今回は、「JaSST'12東海SIGでの気付き」の【3.○○が多い/○○な傾向】です。
探索的テストを探索する from Masao Tsuzuki
(1)仕様書の備考欄に記述されている割に、実は重要な仕様
JaSST'12東海のSIGで参加者から挙げられましたが、私も共感しました。また、実際の外部仕様書にも備考欄の記述箇所を見ると、もし記述された仕様がダメならば、機能として成り立たないことに気付いたこともあります。
(2)仕様書の説明が複雑な機能
経験則からですが、説明が複雑な機能は実装も難易度が高い傾向にあり、バグが入りやすいです。実際にテスト実施すると、細かい条件で機能が働かないことを発見し、インシデントレポートを数枚書いたこともあります。
(3)1機能を複数の部署 or 会社で設計したモジュール
(2)と同様ですが、テスト実施すると実装されたS/WのI/Fで食い違いが発生することがしばしばありました。インシデントレポートの原因に他のモジュールで認識を誤っていた旨の記述が散見したことから、探索対象として検討するとよいかと思います。
(4)特定の設計者の癖(関数名の間違いなど)
人的ミスを何度か観察すると、似た傾向のバグを発生することに気付いたため、テスト実施時に特定の設計者が関わった機能について「○○なところにバグが無いだろうか?」と気にかけるようにしています。
(5)関数名や機能名が類似しているところ
(4)と関連しますが、誤認しやすいところに人的ミスがあると経験則から気付きました。
(6)出力が不安定になりやすい機能
組み込み系機器の場合、電源の出力電圧がふらついたり、通信ケーブルにノイズが入り込み電気信号が反転することがあり、ファームウェアで不安定な状態のときにどう対処しているか気にかけています。
次回は、「JaSST'12東海SIGでの気付き」の【4.観察】です。