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Software Testingなネタを書いてみた。

JaSST'13東海SIG(19) 「テストチャーターへ導くための分析」

SIGでの議論内容(4)

 前々回及び前回の議論内容は、「どのような時に探索的テストを実施すればよいのか?」でした。今回の議論内容は、「テストチャーターへ導くための分析」です。

テストチャーターへ導くための分析

・戦略

 『何を探索するか?』『○○の欠陥を見つけるためにどのような情報が必要か?』『探索しやすくするための環境は?』など、探索的テストを実施する前に戦略を練ること、つまり探索的テストを実施する目的を明確にすることで探索的テストを効果的に成果を出すために必要です。

・プロセスが体系化できていない

 探索的テストは、『何のプロセスが必要』で『何のプロセスから始めるべき』なのか?、(私が知る範囲では)体系的にまとまっていないのが現状です。

 参加者からは「探索的テストを実施する前の準備があるのでは?」「何を探索するのか、何らかの分析が必要と思う」「PFD(Process Flow Diagramで表現できると、何をやるべきか明確になるのでは?」といった議論がありました。

 『探索的テストで必要なプロセス』は、事例を集めて各々の開発ドメインで共通したプロセスを特定し、効果的に探索的テストを実施するために必要なプロセスを議論する必要があります。

・分析:開発に関わる情報源

 探索的テストで利用する情報源として、『開発対象の欠陥に関わる資料(レビュー記録/インシデントレポート/市場不具合レポート等)』『設計資料』『開発議事録』などが挙げられます。また、開発対象を深く理解することも大切ですが、開発メンバーのクセやソフトウェアの内部構造といった生々しい情報を把握すると、探索するバリエーションが広がります(経験上)。

・これからの課題

 探索的テストに必要な情報源を「収集」→「整理」→「活用」で切り分け、開発ドメイン共通/開発ドメイン特有の要素でまとめることが必要です。

 次回は、SIGでの議論内容(5)として、「どうすれば効果的に探索的テストができるのか?」について書きます。