JaSST'13東海SIG(22) 「議論のまとめ」
今回は、「議論のまとめ」です。なお、議論内容は下記にまとめていますので、ご参照下さい。
・JaSST'13東海SIG(16)「テストチャータの役割」
・JaSST'13東海SIG(17) 「どのような時に探索的テストを実施すればよいのか?(前編)」
・JaSST'13東海SIG(18) 「どのような時に探索的テストを実施すればよいのか?(後編)」
・JaSST'13東海SIG(19) 「テストチャーターへ導くための分析」
・JaSST'13東海SIG(20) 「どうすれば効果的に探索的テストができるのか?」
・JaSST'13東海SIG(21) 「何故、探索的テストを行うのか?」
議論のまとめ
キーワードとして、下記4点でまとめられます。
- 「目的」
- 「実施準備」
- 「適用場面」
- 「効果」
1.「目的」
・ポジティブ
ポジティブな目的として次のテストに繋げることであり、探索的テストの結果(探索時に考えたテストケースや観点)から、次回開発のスクリプトテストのテストケースに追加/変更か、再構築することで少ない手数でソフトウェア品質を幅広く確認できるきっかけになると思います。また、探索的テストの結果を開発メンバーで共有して議論することにより、設計で弱いところの特定や開発ドメインの理解を深めることに繋がるため、賢い組織へ一歩進めることができます。
・ネガティブ
ネガティブな目的として、(政治的なものやリスク発生による)潜在バグを見つけるためがありますが、発見した潜在バグからテスト対象や開発チームの弱さが明確になりますので、これからのテストをどのように進めていくか考えるきっかけとなります。
2.「実施準備」
何のためにテスト対象をどのように探索するか、開発に関わる情報源を整理してバグを見つけやすいよう、開発資料や開発者との生々しい話、インシデントレポートの内容から、「何のために探索的テストを行うか?」「どのように探索的テストを行うか?」の2点を明確すると幅広い探索ができると思います。
3.「適用場面」
下記4点で活用できそうです。
・テスト対象の品質を掘り下げて確認したいとき
・スクリプトテストのアプローチでは(工数やテスト体制の面で)太刀打ちできないので何とかしたいとき
・設計がグダグダで何が問題か見つけたいとき
・潜在バグを見つけたいとき
4.「効果」
議論の中では結論が出ませんでしたが、「何かを見つけ、次の行動に繋げる」ことができれば成果が出たことになり、効果があったと思いますが、プロジェクトのゴールを満たしているか否かもカギになると思います。