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Software Testingなネタを書いてみた。

考える大人になるためのツール 国際認定プログラム2015 (1)「ブランチ」

 2015/8/13(木)~16(日)に京都大学で開催された「考える大人になるためのツール 国際認定プログラム 2015」に参加しました。参加した内容及び感じた事を書きます。

アジェンダ

<1日目>

 自分の行いに責任が持てるようになる「ブランチ」

<2日目>

 論理的に考え、検証できるようになる「CLR

<3日目>

 ジレンマを解消できるようになる「クラウド

<4日目>

 夢をかなえる「アンビシャス・ターゲット・ツリー」、全体のまとめ、認定資格授与式

<1日目>自分の行いに責任が持てるようになる「ブランチ」

(1)概要

(1-1)TOC

 数少ない制約に集中して取り組めば、効果的なアウトプットが出てくる。

(1-2)教育の制約

 世の中の変化する中、ものごとの知識を暗記するだけでは変化に対応できない。

(1-3)考える力
  • 教育者の板挟み状態
    • 学ぶ人のレベルの違い
    • 教育内容の広さ
    • リード or 自主性
(1-4)学ぶことの障害

 「答えを知る」のではなく、「問いかけで答えを見つける」。

(1-5)Learning Connection

 因果関係:行いと結果の繋がり

(1-6)ものごとのつながりを見つける

 忘れても思い出すことがきっかけとなり、暗記が楽になる。

(2)ブランチ

(2-1)流れ
  1. 最初の出来事を見つけて書く。
  2. 次に何が起こるかを書く。
  3. 「それは何故ですか?」と書いていない仮定を尋ねる。
  4. ブランチを書き終えたら、「もし・・・ならば、結果として○○。なぜならば、□□だから。」と読み、論理的意味が通じるか確認する。

20150927124601

20150927121959

(2-2)ブランチの例

20150927124056

20150927122000

(3)バナナ

(3-1)バナナの意味

 2つ以上の原因が該当したときの印。
→AND条件

20150927122001

(3-2)バナナの検証

 「もし・・・ならば、結果として○○。なぜならば、□□だから。」読み上げ、確認する。

 確認するメリットは、下記の通り。

  • 直接書いていない隠されたこと(理由)を考えるきっかけになる。
  • 暗黙の仮定が見えてくる。
  • 日常生活で当たり前なことでも理由を考えることは重要である。
  • 理由から説明できるか、納得できるか考えるきっかけになる。

(3-3)一例

20150927122002

(4)ブランチを書くことの気付き

 ブランチを作ることで未来を予想することも可能になる。

(5)ポイント

(5-1)因果関係の確認

 ブランチを書いたら、「もし・・・ならば、結果として○○」と声を出して読み上げると、因果関係の誤りに気付く。

(5-2)行間を読む
  • 他の前提があるか否か?
  • 何故?
  • 暗黙の仮定が隠れている
(5-3)ブランチの詳細さ

 まずは書けるだけ書くとよい。

(5-4)要因が重複

 消さない。
→もしかしたら、複数の解釈があるかもしれないため。

(6)注意

 「答えを教えると、自ら答えを導くチャンスを一生奪う」
  by ゴールドラット博士

(7)Q&A

Q1:ブランチ上の箱はどこまで書くか?」
A1:「ブランチを書く目的によって変わる」
Q2:「何を基点にするか?」
A2:「自分がしたの箱と思うことから基点にする。下の箱が分からないときは、とりあえず書き出す。」
Q3:「ブランチの上の箱が複数出てもよいか?」
A3:「それで構わない」
Q4:「ポジティブなこと(成功したこと)をブランチに書くか?」
A4:「成功した原因を次に活かすために書くことがある」
Q5:「あいまいな状態でブランチを作れるのか?」
A5:「直感のもとなのか、思い込みなのかに気付けるので使える。直感を検証するツールでもある。」

 例:寒い日は仕事効率が悪い

Q6:「ブランチ書いて、コアな問題を見つけるコツは?」
A6-1:「気付いていないことがあるかもしれない。」
A6-2:「基点が下層に存在するかもしれない。」
Q7:「何故、因果関係が重要なのか?」
A7-1:「要因により、結果が発生する」から要因を解決すると、結果は発生しなくなる。
A7-2:「上手くいったときは、因果で分析するとよい」
Q8:「ブランチを作るときに必要なスキルは?」
A8:「必要なスキルは、東京ならオンデマンドでブランチを発表して、フィードバックを頂けるので、何回か練習するとよい」
Q9:「巨大なブランチの整理の仕方は?」
A9:「ブランチ作れる人同士でみんなでブランチを作ってみる。

所感

 以前、書籍「全体最適の問題解決入門―「木を見て森も見る」思考プロセスを身につけよう! 」岸良 裕司(著)/きしらまゆこ(イラスト)「考える力をつける3つの道具」岸良 裕司(著)/きしらまゆこ(著)を一読して実際にブランチを書いたが、書いた内容が検証できたかモヤモヤしていて、どこまで書けばよいか悩んでいました。1日目のブランチを書く演習で、5名1グループの方と共有したり、話を聞いたら、モヤモヤが解消される感触が得られたので、みんなでワイワイ取り組むと思考が洗練されていくように感じました。