MasaoApril's Library.

Software Testingなネタを書いてみた。

組織内の私の役割について

 私が関わってきた業務をふりかえると、様々な方とやりとりしていることに気づく。時間軸で組織の状況をみると、ビジネスや技術の変化によって、組織内外で集合離散したり新たなメンバーが参入したりと変化がある。私の立ち位置は微妙に変化しているが、役割については傾向がある。

 今回は、組織における私の役割について5点書いてみる。

[1]開発規模が大きい開発の時

 新規開発や複数組織に跨ぐ開発では、テストエンジニアとしてテスト仕様を書いたり、テスト仕様を設計する過程で仕様の欠陥を発見し、多くの開発メンバーにフィードバックしているので、『ツッコミ』兼『偵察隊』な役割である。
 開発の手戻りによるリスクを小さくすることをミッションとして行動している。

[2]開発規模が小さい開発の時

 開発者から要望があったり困ったりしたとき、成果物を仕込んだり、開発者の雑務を引き受けたりする『助手』な役割である。
 開発者のタスクでボトルネックになりそうなところを解消することをミッションとして行動している。

[3]市場不具合発生時

 プロジェクトマネージャや開発リーダから緊急の依頼が(内線電話や電子メールもしくは口頭で)入電される。不具合でシステムが停止してお客様が困っているため、不具合発生の原因究明と不具合修正対応(修正方法検討、修正、修正確認)を早急に行う必要があり即応性が問われるので、スクランブル発進する『空軍パイロット』な役割である。
 不具合再現環境の構築と不具合発生条件の絞り込みを目的とした探索的テスト実施をミッションとして行動している。

[4]他プロジェクト炎上時

 テスト進捗が大幅に遅延したりテスターが欠員してプロジェクトリスクが発生するとき、救難活動を行う『救難隊隊員』な役割である。
 「何が困っているか?」「ボトルネックになっているところは何か?」を特定するためにミーティングメモを探ったり、他プロジェクトメンバーからの話を聞いたりして、炎上阻止することをミッションとして行動している。

[5]他組織や他チームのエンジニアが私を頼って依頼される時

 テストエンジニアとしてのスキルもありますが、広範囲な(社内外の)情報収集を日頃から行っているため、技術的な質問に対する回答や開発機材のファームウェア書き込み、(鉛フリーの)はんだ付けや電気的配線といったハードウェア的な支援を行う『後方支援部隊隊員』な役割である。
 (組織内外の)依頼相手から困っていることや分からないことを特定し、問題解決の糸口という名のリソース提供をミッションとして行動している。

これからの私の役割は?

 以上5点は「(リスク)発生対応」の傾向が強く、これ以上酷い状況にならないように動いているが、同じ状況が続くと本来進めるべき(ビジネス上戦略的な)開発ができなくなるので、機会損失は増えてしまい、事業の成長面では良くない状況である。
 今後は、リスクの予兆をリスクが小さいうちに早期発見して処置する、もしくは正常な状態を維持することが必要と考える。そのためには、様々な欠陥や失敗から学び、同じ轍を踏まないための歯止めの技術が必要であるので、自他のノウハウを形式知として共有したのち、各自で自律して工夫ができる組織へ進める。