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MasaoApril's Library.

Software Testingなネタを書いてみた。

JaSST'15関西(4)「フィリピンでのテストチーム立上げとマネジメントの秘訣!!」(セッション5-1前編)

 6/26(金)に開催されたソフトウェアテストシンポジウム2015関西(JaSST'15 Kansai)に参加しました。 私が参加したセッションは下記です。

聴講したセッション

セッション 1-1

 「アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的マネジメント」 平鍋 健児 (チェンジビジョン)

セッション A3-1

 「なんじゃこりゃ!このバグ票なんか腹たつ ~バグ票の失敗から学ぶソフトウェア開発のための 幸せなコミュニケーション術~」 近美 克行(バグ票ワーストプラクティス検討プロジェクト)

セッション A3-2

 「テストエンジニアの人材育成と 自己開発の秘密のレシピ ~エンジニア能力開発のすすめ~」 佐々木 方規(ベリサーブ)

セッション A3-3

 「チームで成功させるシステムテスト自動化 by Friendly.」 石川 達也 (Codeer)

セッション 5-1

 「フィリピンでのテストチーム立上げと マネジメントの秘訣!!」 田中 学二 (Klab Cyscorpions Inc)
 「Being as a test engineer in the past and in the future (邦訳) フィリピンのテストエンジニアの想い ~これまでとこれから!!」 GERANGCO Angeli Marie (Klab Cyscorpions Inc)

 今回は、セッション5-1の前編として「フィリピンでのテストチーム立上げと マネジメントの秘訣!!」で印象に残った事を紹介します。
(※セッションセッション A3-3「チームで成功させるシステムテスト自動化 by Friendly.」は、JaSST'15関西の翌日に行われた「Asiyan Automation Alliance」(関西の芦屋でテスト自動化のテーマのイベント)も登壇されていますので、そちらでまとめます。)

セッション 5-1(前編) 「フィリピンでのテストチーム立上げと マネジメントの秘訣!!」 田中 学二 (Klab Cyscorpions Inc)

(1)フィリピンのこと

  • 関空から4時間
  • 人口1億人(世界第12位)
  • 平均年齢23.5歳
  • 犯罪件数65万件(日本の15倍)

 ※フィリピンの雰囲気は、以前書いた下記記事も参照ください。

(2)QA立ち上げのこと

(2-1)構築計画
  • 目的を決める。(例:2014年までに全サービスのQA体制を構築する。)
  • 目標を立てる。
  • 方針を決める。
  • 目的(Goal)と目標をイメージできた上でガッテン(納得)する。
  • 計画目的と問題を洗い出すため、5W2Hで考えたりマインドマップブレーンストーミングして、カテゴリ分けした。
  • 目標/方針/手段をまとめ、計画書を作成する。
  • 計画書を作成したら特定の一人に目的をチーム全体でイメージできるように説明し、マネージャがガッテン(納得)したら、展開する。
  • 実行あるのみ!
     (予定通り進まないこともあるが、原因を明確にした上で、判断して進める)
(2-2)環境構築
  • バグ管理
     Redmineを導入した。
  • テスト仕様書
     情報把握できるように修正した。
  • その他
     特定の人がOKしないと、OKしてくれない。
(2-3)体制構築
  • 「自分が良いと思った人を採用する」
  • 「優秀なマネージャを育てる」

(3)マネジメントのこと

(3-1)フィリピン人の性格
  • 元気で明るい
  • 頑張り屋
  • 9割の方がキリスト教を信仰
  • 家族が第一
  • プライドが高い
  • 楽しむのが大好き
  • 時間にルーズ
  • 先を見通すのが苦手(※スペイン統治時代の影響があるため)
  • すごく優しい
(3-2)日本とフィリピンの違い
  • 仕事は最優先ではないので、イベントを考慮すること。
  • 仕事は、職務記述書の範囲にすること。万が一、職務以外の仕事を依頼すると裁判で敗訴することがあるので、注意すること。
  • 基礎知識は同じではないので、単語の説明するなど、配慮すること。
  • 言葉が通じても、話が通じるとは限らないので、文章で提示し相手が理解するまで説明すること。
(3-3)マネジメントの秘訣
  • 日本でないことを認識すること。
  • フィリピンのことを理解すること。
  • 謙虚・尊敬する心を忘れないこと。特に、後進国だからという態度はNG。
  • フィリピンに合った方法で対応すること。
  • 管理しないこと。目的に向かってパフォーマンスを伸ばすことがミッション。
(3-4)その他
  • 人前で叱らないこと。叱る必要がある場合は、個室に呼び、相手のことを考えて叱ること。逆に、褒めるときはみんなの前で褒めること。
  • フィリピン人は、シャイな人が多いので、会議の前に笑いを取るとよい。
  • 道路が水没して会社に来れないことがあるので、配慮すること。
  • 食事は重要であり、コミュニケーションが大切。
  • BOSSは絶対という歴史的背景があるので、間違ったことでも正しいこととなるので注意すること。

(4)課題

 学ぶ場所が無い。

(5)展望

  • 拠点をつなぐサービス。
  • フィリピンでテストコミュニティを作りたい。

所感

 目的(Goal)を果たすため、共に進めるメンバーを尊重し、国/地域/習慣/性格を理解する努力をおしまないことが大切だと思う。マネージャの欠かせない仕事として、メンバーのパフォーマンスを伸ばすことですので、障壁や課題を把握し、問題解決するスキルを自律的に高める必要があると痛感した。また、コスト削減を名目にオフショアやニアショアを活用するとき、プロジェクトを共に進める方々のパフォーマンスを伸ばすことを肝に銘じると共に、ASDoQ大会2014 講演2「ここがダメ!日本人技術者の文書力」(※)のポイントも考慮しようと思う。

※ASDoQ大会2014 講演2「ここがダメ!日本人技術者の文書力」の記事