JaSST'16東京(2)「テストプロセス改善技術から探るテストの改善とは」
2016/3/8(火)~9(水)に開催されたソフトウェアテストシンポジウム'16東京(JaSST'16 Tokyo)に参加しました。私が参加したセッションの内容で印象に残ったことを数回に分けて書いてみます。
JaSST'16 Tokyo 企画セッション:「テストプロセス改善技術から探るテストの改善とは」
(0)セッションの資料
下記、JaSST'16東京のサイトに掲載されています。
http://jasst.jp/symposium/jasst16tokyo/report.html#plan2
(1)テスト改善技術比較
(1-1)TMMi
- 成熟度モデル。
- 未達成のところが可視化できること。
(1-2)TPI Next
- 自己評価と自己評価に基づく自己改善であり、プロセスだけを評価するのではない。
- 16のキーエリアを評価。
- プロセスではない。
- 3つのグループ
- ステークホルダーとの関係
- テスト管理
- テスト業務の専門性
- チェックポイントの塗りつぶし状況から改善の計画が立てられる。
(1-3)ISO33063
- アセスメントモデル
- ISO29119-2
- 対象プロセス
- プロセスに対して当てはまっているか?
- ISO/IEC33020
- プロセス測定方法
- ISO33000系:アセスメント関係
- WTO/TBT協定
- 技術障壁があってはならない
(1-4)TQM
- JIS9005を参考に...
- すべての質を上げる(お客さんだけでなく組織も)
- 明日から少しずつ改善(工夫)
- ベストプラクティスをみんなで取り組む
- おかしさをパターン化する
(2)議論:テスト改善技術の導入
- プロセスだけじゃダメ。
- ○○の達成度やキーエリアを定義してみる。が、あるものを利用すると楽かも。
最後の最後でカスタマイズすると、各々の組織のTPI NEXTになるのでは? - ISO33063は、アセスメントするのみ。
どうするかは別。 - TMMi
進め方は各組織で違う - CMMIはプロセス?
(3)安達氏からの分析
- モデル自体が難しい
TPI NEXT:チェックリストに回答するところからやってみては? - 反対派
- プロセス標準化にコンセンサスできるのが大切。
- 尖ると開発などと上手くいかない。
- 自分たちが何に困るかを共有するのが大切
- 手法や手段より、問題に着目すべき
- 困ったときに考える
困っていることを認識し、環境をつくると勝手に改善する(場作り)。 - モチベーションがない
- 他プロセスとのつながりが?
所感
私が本セッションに参加した目的は、テストプロセス改善の考え方やアプローチはどのようなものがあるか知るためです。製造業系な企業だとTQMが親和性がありそうですが、TMMiやTPI Next、ISO33063で開発現場で実践できそうなところがあると思います。
知見のポインタとして、勉強会コミュニティやワークショップでslideshare(例えば、テストプロセス改善モデルの最新動向(山崎氏@第14回SPIトワイライトフォーラム)やTPI NEXT ざっくり概要(池田氏@長崎IT技術者会 第7回勉強会)、TPI NEXT入門(井芹氏@WACATE2015冬)、)の資料がまとめられていますので、概要を理解しつつ、文献にあたってみようと思います。
その前に、「困った、どうしよう・・・。」という方が開発チーム内外でみつけることが必要ですが...