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Software Testingなネタを書いてみた。

TEF東海 魅力品質勉強会でユーザビリティテストを体験した話

 久々にTEF東海 魅力品質勉強会に参加しました。今回のテーマは、「ユーザビリティテストを実際にやってみよう」でした。大まかな流れと所感を書いてみます。

[1]ユーザビリティテストとは?

 製品のユーザーインターフェース(UI)の問題点を発見する手法のこと。

[2]ユーザビリティテストの大まかな流れ

1.目的の明確化
2.被験者の選定
3.タスクの設定
4.記録内容や記録方法の決定
5.タスク実施計画立案
6.ユーザビリティテストの実施

[3]ユーザビリティテストの実施

[3-1]ユーザビリティテストを実施するために必要な役割

 役割は、下記4種類です。また、具体的に何を実施するかをまとめました。

  • 進行者
    • 被験者にユーザビリティテストの目的や注意事項を説明し、実施するタスクを提示する。
    • 被験者の発話を促したり、操作に行き詰まって手が止まったときに対策する。
  • 記録者
    • 被験者が困っていることや発話を時系列に記録する。
  • 時間計測者
    • 被験者がタスクを開始してから完了するまでの時間を計測する。
    • 記録者の助手としての役割を持つこともある。
  • 被験者
    • 進行者から与えられたタスクを理解した上で実施する。
    • 操作するときに考えていることや思っていることを発話する。

[3-2]進め方

1.進行者が被験者にユーザビリティテストの目的や注意事項を説明し、実施するタスクを紙面で提示する。
2.被験者は、実施するタスクを理解する。紙面でタスクを提示されているときは、音読して理解を促進することもある。
3.進行者から被験者に不明点があるか否かを質問し、被験者がタスクを理解したことを確認した上でユーザビリティテスト開始の合図を出す。また、時間計測者は、時間計測を開始する。
4.被験者は、与えられたタスクを行う。また、記録者は被験者が困っていることや発話内容を経過時間と共に記録する。
5.被験者は、与えられたタスクが完了したと認識したら、「終わりました」と宣言する。時間計測者は、タスク終了時間を記録する。
6.進行者が被験者のタスクが完了しているかタスク実施結果を確認する。
7.進行者から被験者にユーザビリティテストの対象について、満足度を質問する。
8.進行者から被験者にユーザビリティテスト終了を伝える。(ねぎらいや謝礼を忘れないように!)

[4]所感

 今回は、あるWebサイトのユーザビリティテストを行い、目的達成までの操作感や分かりやすさを発話しながら、課題点を抽出することができました。発話するためには、被験者がリラックスできるように進行者側で自宅にいるような雰囲気を作ることが大切と感じました。また、以下の記事でも紹介しましたが、被験者との会話でリラックスした状態でユーザビリティテストを進めることも後日の分析時に課題や問題点が明確になりますので、生活感を出すことも必要だと感じました。

masaoapril.hatenablog.com

[5]お知らせ

 今回実施したユーザビリティテストは、2016/12/2(金)に愛知県刈谷市刈谷市総合文化センター アイリスで開催されるソフトウェアテストシンポジウム2016東海のSIG「体験!ユーザビリティテスト」で体験できます。ユーザビリティテストに興味を持ち、どんな感じか知りたい方は こちらのリンクから申込ください。
 また、テスト自動化に興味がある方は基調講演:「テスト自動化クロニクル」 辰巳 敬三(ASTER)特別講演:「システムテスト自動化の技法と事例紹介」小井土 亨(OSK) SIG:「現場におけるテスト自動化」(JaSST Tokai実行委員会)とテスト自動化についてDeepに学んだり議論できる場がありますので、興味がありましたら、こちらのリンクから申込ください。