James Bachのblog記事"Exploratory Testing 3.0"を一読して(4)
今回も、James Bachのblog記事 "Exploratory Testing 3.0" について、概要を数回に分けてまとめ、私が感じたことを書いてみます。
以前書いた記事
再掲:本稿に入る前に...
私がJames Bachのblog記事 http://www.satisfice.com/blog/archives/1509 を見て、内容を理解するために私個人のメモから書いています。本内容は、翻訳でないことをご理解頂きますようお願いします。また、英語の解釈が誤っている可能性もありますので、できるだけ原典(http://www.satisfice.com/blog/archives/1509)を参照ください。
今回の内容
下記7点で構成されています。今回の範囲は、青文字で示したところです。
- 著者のメモ(Autors' note)
- はじめに
- 探索的テスト1.0: 反乱(Rebellion)
- 探索的テスト1.5: 詳細説明(Explication)
- 探索的テスト2.0: 統合(Integration)
- 探索的テスト3.0: 正常化(Normalization)
- 終わりに(箇条書きについて)
6.探索的テスト3.0: 正常化(Normalization)
6.1 2011年
6.1.1 社会学者 Harry Collinsの書籍から学んだこと
6.1.1.1 暗黙的な知識と明示的な知識の違い
スクリプトまたは他のアーティファクトを使って表現できるか否かを認識すること。
6.1.1.2 ふるまいと行動の分類
<ふるまい>
アクティビティの側面の観測性と記述性
<行動>
意図したふるまい
<影響を受けた考え>
James Bachの"sapient testing"と"non-sapient testing"
6.1.1.3 "mineomorphic action"と"polymorphic action"の違い
<mineomorphic action>
いつでも同じ方法で模倣したり、実施したい行動。
<polymorphic action>
社会状況を取り組むために変わるべき行動。
6.1.2 私が感じたこと
JaSST'15Tokyo(ソフトウェアテストシンポジウム東京2015)の基調講演でも少し触れていましたが、「人間が必要としている暗黙知がない」など、人間とコンピュータの違いを考えるきっかけがあり、他分野(心理学や社会学など)の知見に触れることで、探索的テストに関する概念が明確になるのだと思いました。また、学際的研究開発を促進する必要があると感じています。
6.2 その他
Harry Collinsが研究したことは、構造が途中まで収集している他のアイディアに役に立てることを手助けする。
6.2.1 Blog: McLuhan Thinking for Testers
http://www.developsense.com/blog/2007/06/mcluhan-thinking-for-testers/
6.2.2 書籍:Sensemaking in Organizations(Karl Weick)
http://www.amazon.ca/Sensemaking-Organizations-Karl-E-Weick/dp/080397177X
6.2.3 A Big Little Idea Called Legibility
http://www.ribbonfarm.com/2010/07/26/a-big-little-idea-called-legibility/
6.2.4 Blog: The Sock Puppets of Formal Testing
http://www.developsense.com/blog/2014/07/sock-puppets-of-formal-testing/
6.2.5 自然発生するテストと熟考するテストの重要な違いを理解すること
テスターが訓練している兆候である。
6.2.6 RST Methodology: Responsible Tester
http://www.satisfice.com/blog/archives/1364
6.2.7 Testing and Checking Refined
http://www.satisfice.com/blog/archives/856
6.2.8 The Rapid Software Testing Namespace
http://www.developsense.com/blog/2015/02/the-rapid-software-testing-namespace/
6.2.9 私が感じたこと
上記のURL参照先のうち、6.2.7 Testing and Checking Refinedの内容を大まかに見たところ、"Testing"と"Checking"の違いは、下記5点の
- 質問
- 学習活動
- モデリング
- 観察
- 推測
をある程度有することを含んだ「探索」と「実験」を通じた『学習』の有無がポイントとなっている。
『学習』の過程のうち、外界の情報(テスト対象とテスト対象を取り巻く世界)を取得するのは、「1.質問」がactive(能動的)な情報取得で、「4.観察」はpassive(受動的)な情報取得とすると、「探索」:「1.質問」→「4.観察」と一連の流れがある解釈できそうです。また、「探索」する時や「探索」した後に、蓄積した知識を体系化するための「2.学習活動」として、「3.モデリング」と「5.推測」が行われていると解釈できそうです。
次回
青文字で示したところを書く予定です。
- 著者のメモ(Autors' note)
- はじめに
- 探索的テスト1.0: 反乱(Rebellion)
- 探索的テスト1.5: 詳細説明(Explication)
- 探索的テスト2.0: 統合(Integration)
- 探索的テスト3.0: 正常化(Normalization)
- 終わりに(箇条書きについて)